仕事場の心理学におけるリーダーシップについて


仕事場の心理学におけるリーダーシップについて

1.序論

 私達は仕事をしていく際、大抵の人はチームを組んで行う等、複数人で仕事を行う事が多いであろう。複数人が集まるという事は、各個人のスキルや性格等が異なる場合も多く、そのグループをまとめ上げるために、「リーダー」は必要不可欠な存在である。このリーダーの存在がチームとして機能するか否かに影響し、最終的に組織全体にも影響してくる場合がある。

2.本論

 リーダーとは組織やグループメンバーの考え方や行動に影響を与え、リーダーシップのあり方によって、チームの力学の土台となってくる(※1)。それほど、リーダーという存在は重要な存在である。

 リーダーには大きく分けて、2種類の存在がある。1つが組織の昇格手順等に沿って任命される公式的なタイプのフォーマルリーダー。反対に、職場内のメンバーとのやり取りの中で知識や性格等から自然と人の輪の中心にいるタイプのインフォーマルリーダー。インフォーマルリーダーのタイプの方が、知識やスキル等を周囲の人間から認められている事が多いため、リーダーシップとしての影響が強いと言われている。

 ロバート・ハウスは「パス・ゴール理論」を提唱した人物である。この理論とは、リーダーが部下の仕事の遂行や目標達成を助け、業績を向上させるためのモデル(※2)である。具体的にはリーダーは部下や目標、環境に合わせてとるスタイルが4つあり、その内の1つのスタイルをとる。1つ目は高水準の目標や働きを自他共に求める解決志向型。2つ目はやらなければならない事を適切に伝える指示型。3つ目は部下を気遣いし、配慮を行う事で士気の上がる支援型。4つ目は部下とやり取りを行い、部下の意見を参考に意思決定をする参加型。リーダーとして働く人は、上記の4つの内、1つのスタイルに当てはまって仕事をしていく。

3.結論

 リーダーと言っても、複数のタイプやスタイルが存在し、それに応じてチームとしての機能が向上するのか低下するのかが決まってくる。それほどチームにおけるリーダーとしての存在は大きい。パス・ゴール理論であったように、リーダーには4つのスタイルがある。「一番これが良いスタイル」と言うものはなく、部下や環境、目標に応じてリーダーとしてのスタイルを選び、リーダーシップを発揮する。これが機能する事で、チームや組織全体に業績や結果を残す事が可能となっていくものである。

4.参考文献

①ひと目でわかる心の仕組みとはたらき図鑑 P184(※1)(※2)

 黒木俊秀(日本語版監修)

 小野良好(訳者)

 株式会社 創元社

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