科学的管理法について

科学的管理法について

 近代の経営学の基礎は、幾人もの研究などによって築き上げられてきたといって過言ではない。当然ながら、昔に発表された研究成果を基にいくつもの改良がされて現在に至っている。現在の手法を学ぶのももちろん大事であるが、有名である「科学的管理法」の著者であるテイラーの科学的管理法を紹介する。

 まず、紹介するのはフレデリック・テイラーの科学的管理法である。テイラーは製鋼会社で同僚たちが怠けているのことに気づいた。それは、少人数ではなく、組織全体に広がっていた。従業員が怠けていた理由には賃金の決定方法に問題があった。その決定方法は管理者の経験・勘に頼った成り行き管理で決めていたのである。*1今では考えられない方法で決められていたのである。そこでテイラーは様々な調査・研究を行った。行った研究は大きく分けて2つ。まずは、時間研究である。これは作業を構成要素にまで分解し、ストップウォッチを用いて計測した。次に動作研究である。これは作業に使う工具や手順などについて標準を決定した。*2その結果、最適な人員配分などが分かった。また、今までの賃金体系も改めて、ある作業量を超えれば賃金率をあげる方法に変更した。その結果、1人あたりの作業量や賃金も上がり成功した。その後もテイラーは多くの企業を再建するとともに労働者の賃金上昇にも貢献した。そして、1911年に『科学的管理法の原理』という本を出版した。その主な内容は、1日当たりの公平な仕事量」を定めている「タスク管理」、ベテラン作業員の技術を若手作業員に伝えることが可能な「作業研究」、使用すべき道具や作業時間、作業がマニュアルかされた「指図票(マニュアル)制度」、労働者のモチベーションアップのためにある一定の仕事量を超えると賃金率が上がる「段階的賃金制度」、会社組織を計画機能と執行機能に分けてそれぞれに専門部署を置く「職能別組織」について書いた。テイラーはこれで多くの人が幸せになれると考えていたがそうはならなかった。経営者側はこの科学的管理法をもっぱら労働生産性を向上のために使用した。そしてその成果を本来労働者と分け合うべきであるがそれをしなかった。労働者側はこれに反発した。そして、「科学的管理法」の導入を反対する労働組合が続出した。またその批判は「科学的管理法」の生みの親であるテイラーに向けられたのである。しかし、この「科学的管理法」は後に製造業の生産方法に活かされていくことになる。

 科学的管理法で有名なテイラーについて取り上げた。テイラー最初に先ほど説明をした調査・研究をした。そして、これを基に後の他の人物が色々な角度から実験なども行われた。それにより労働生産性の向上にもつながり、結果的には労働者側の賃金上昇にも繋がっていたのである。現在も多くの経営管理について日々研究が行われている。

*1*2 土方千代子 椎野裕美子 「経営学の基本」がすべてわかる本 秀和システム 2009年 17-18ページ

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