目的達成における動機付けについて

目的達成における動機付けについて

1.序論

 人は生活を送る上で、様々な課題や目標等に直面する。例えば、学校で成績を上げなければならない事や営業でノルマを達成しなければならない等、何かしらの課題や目標があり、それを達成しようと行動していくものである。その際、行動の土台となり、重要な要素がモチベーションである。

2.本論

 自分が遂行しなければならない課題や達成したいという目標に対して、ほとんどの人が何らかの行動を起こしているであろう。この行動の原動力となる要素がモチベーションである。モチベーションがある状態と無い状態では、課題や目標を達成しようとする行動に差が現れるものである。つまり、このモチベーションを上手くコントロールする事で、目標を達成しようと身体的にも精神的にも意識が向く。

 心理学では「動機付け」という専門用語がある。これはモチベーションの事であり、行動を起こし、方向づけ、持続させる一連の心理的過程の事である(※1)。動機付けには、2種類のタイプが存在する。

 1つ目は「内発的動機付け」である。これは目標を実現させる行為それ自体に喜び見出す事によって強められる特徴がある(※2)。「アフリカの貧困について興味を持ったので、アフリカの情勢を勉強してみる」といった事は「内発的動機付け」に含まれる。

 2つ目は「外発的動機付け」である。これは行動に対する外部からの報酬や罰によって強められる特徴がある(※3)。「お小遣いが欲しいから、食器洗いの手伝いをする」事は「外発的動機付け」に含まれる。恐らく、大半の人がこの動機付けを知らないまま、こういった体験をしているはず。

 「外発的動機付け」より「内発的動機付け」の方が業績や結果が良い。ここで重要な事は、「外発的動機付け」は「内発的動機付け」に変えていく事も可能だ。それをするために、必要な事は「褒める」という事。その際、結果や業績を見て褒めるのではなく、過程を着目して「褒める」事で、「内発的動機付け」へ変わりやすくなる。

3.結論

 目標を遂行するために欠かせない事が行動であり、その行動の基盤となるものが動機付けである。人はこの動機付けをコントロールする事で、良いパフォーマンスを発揮し、目標を達成する事ができる。その際、重要な事は外発的ではなく内発的な動機に結び付けられる事。世の中、内発的な要素よりも外発的な要素が多いため、いかにしてこの外発的から内発的な動機付けに変えていく事が大切である。

4.参考文献

○社会福祉士国家試験のための レビューブック 2019年 

(※1)、(※2)、(※3)

→P118

編集  医療情報科学研究所

発行者 岡庭 豊

発行所 株式会社メディックメディア

印刷  倉敷印刷株式会社

 

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