教育における正解とは

教育における正解とは

 習い事、塾に通わせるなど基本的に成功する子に育てたい時、親たちはその投資を惜しまないだろう。しかし、それが子供の自由を奪いストレスを感じる子もいる。放任主義で、子供を育てて、立派に成功した子もいるだろう。では、何が成功する子の教育において重視すべきものなのか。科学的な調査をもとに見ていきたいと思う。

 結論から言おう。成功する子の教育の共通点は、非認知能力を伸ばしたことにある。比認知能力とは、人の数値化できない内面上の能力のことだ。例えば、粘り強さ、自尊心、誠実さなどが挙げられる。非認知能力は鍛えることが出来る。もちろん鍛えることで、自信を持つこと、ポジティブに捉えることが可能になる。一つのトレーニングの例を紹介する。習慣化することだ。これを身に着けることで、成功が近づくと語っているビジネス書はいくらでもある。しかし、その方法はなんであるのかということだ。それは、ルールを決めること、そして守ることである。これはメンタルの話をしているのではなく、実際に脳が鍛えられるのだ。感情、欲求で本能的に行動してしまう人はもちろんいる。そういう人は、自分の体調の管理もできずに、好きなものを好きなだけ食べなど、欲求に負け、何かに依存してしまうことが多い。簡単にいえば、自分を地震でコントロールできない人たちだ。それを意志力で乗り切ることは、常に自分の中のルールを守り、脳の前脳前皮質を鍛えていることでできているものだ。これはしっかりとした科学のデータに基づくものである。以上が非認知能力を伸ばす訓練の一例だ。成功している人は、無意識のうちに非認知能力を鍛えられていることが多い。子供の教育で、学力などを重点に置く親は多いだろう。しかし、非認知能力をの伸ばす教育こそが大切である。教育内容を具体的に言えば、子どもの環境として良い友達、よい先生などが周りにいるようにすることだ。抑圧せず、暴力を振るわず、子供の行動の結果ではなく、過程を褒めることが大切である。子供の頃に親からの逆境を経験した人のガン、喫煙率、心臓病、肝臓秒の確率は2倍、自殺を試みる確率は30倍である。もちろん逆境の中で成功した人もいるが、それは親以外の環境で過ごした時間、もしくは強烈なきっかけがある傾向がある。もちろん、何歳になってからでも、非認知能力は伸ばせる。しかし、まっさらな状態の子供の頃が一番伸ばしやすい。

 このように、子供の非認知能力を伸ばすことが大切である。認知能力(勉強など)を伸ばすことが不必要とは言わない。しかし、それよりも人としてのあり方、内面の部分を磨くことが実は肝心なのだ。

「成功する子 失敗する子」 ポール・タフ:著 英治出版

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