苦手な人に対するアドラー心理学

1.序論

 職場での対人関係やプライベートの人付き合いに対して、「苦手な人がいる」と感じた事はないだろうか。仮にプライベートで苦手な人がいる場合、やり取りの機会を極力避ける等で回避する事も可能だが、職場で苦手な人がいる場合はそうとも限らないであろう。そう言った際に役に立つ心理学が、アドラー心理学である。

2.本論

 職場以外でも学校であったり習い事であったり等、集団生活の場は存在し、その分対人関係も存在する。その中で、仲の良い関係を持てたり、特に良くも悪くもない人や苦手と感じる人達が出てくるであろう。当然、これらは個人差があるため、中には「全く仲の良い人がいない」と感じる人もいるのは確かである。しかし、ほとんどの人がこう言った対人関係の経験があることだろう。

 自分と他者との関係性について、仲の良い人がいれば仲の悪い人がいる。学齢期等では「クラス全員と仲良くしたい」と考えた人もいたのではないだろうか。更に、教員が「クラス全員仲良く」と背中を押してくる事が多いため、人生経験や知識の無い学齢期はよりそういった考えをしてしまう事はごく自然的なものである。

 ならば何故、仲の良い人がいる反面、そうでない人が出てきてしまうのだろうか。それは、相性の法則性というものがあるからだ。それは「2:6:2の割合で、仲の良い人:普通な人:仲の悪い人」と対人関係が形成されてる事を指す。つまり、どんなに頑張っても全員と親密な関係性を築き上げる事は難しいものである。

 それでは「必ず2割の人は苦手なため、どうしようもない」と結論付けるのは早い。そういった人達に対して重要な事が、「共同体感覚」だ。アドラー心理学では苦手な人を好きになる事を勧めておらず、この共同感覚体が重要であると考えている(※1)。

 具体的には共同体感覚を持つ事で、同じ共同体に貢献する仲間として尊敬する事が可能になる(※2)。苦手な人に対して反発的な行動を継続すると、それ以上関係性が縮まる事はないだろう。「共同体に貢献するために、付き合う」と考える事で、より苦手な人と関わりやすくなる。また、距離を縮めるだけでなく時には一定の距離感を保ち続ける事も重要なことだ。

3.結論

 苦手な人との関係性で悩んだ際、苦手意識に着目せず「同じプロジェクト内の仲間」、「目的達成をするためのチーム関係」と考えを改め直す事が重要だ。その上で積極的に関わったり、距離感を保てるような関わり方をする等、反発的なアクションをしなければ、互いの関係性に変化をもたらす可能性がある。

 

4.参考文献

・悩みが消える「勇気」の心理学 アドラー超入門

著  永藤かおる

監修 岩井俊憲

(※1)P200

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