割増賃金について

 アルバイト募集中のチラシや貼り紙などを見てみると22時〜5時までの時間帯は時給が高くなっていることを見たことがある人も多いだろう。これは、基本給に割増率が加算されているから高くなっているのである。そして、この深夜手当や時間外手当などの割増率は法律で決まっている。しかし、なかには適正に計算されていないところもあるのでどのアルバイトをしようと考える時も注意が必要だ。注意点と一緒に説明していく。

 *1割増賃金が発生するケースは、時間外労働、休日労働、深夜労働の3つである。次に割増が発生する条件と割増率を説明したい。まずは、時間外労働である。時間外労働の割増は法定労働時間である8時間を超えた場合に発生する。これは正社員、アルバイトは関係ない。そして、割増率は25%以上と定められている。例えば時給1,000円で午前7時から午後6時まで合計10時間働いた場合(1時間休憩あり)は、最初から8時間の時給は1,000円である。それ以降は1,250円以上の時給となる。この場合、1日で10,500円稼いだことになる。次に休日労働の場合である。休日労働は少しややこしいので注意が必要だ。まず休日労働は法定休日に働いた場合発生する。法定休日とは、労働基準法35条で定められている、必ず設けなくてはならない休日のことをいう。毎週少なくとも1日または4週間のうちに4日以上設けるよう定められている。例えば、土日が休みという会社の場合、土曜か日曜のどちらかを法定休日としており、もう一方は会社が独自に定める法定外休日ということになる。つまり、日曜日を法定休日とした場合には、日曜日に働くと休日労働に対する割増賃金が発生する。その率は35%以上である。最後に深夜労働である。これは午後10時から午前5時までに働いた場合に発生する。割増率は25%以上である。また、これらの率は重複が出来るものと出来ないものがある。時間外労働と深夜労働は重複して計算することが可能である。割増率も単純に足せばよいのでこの場合は50%となる。休日労働は時間外労働との重複は出来ない。休日労働には時間外労働という概念がないためだ。しかし深夜労働との重複は可能である。この場合も割増率は単純に足すので60%となる。

 このように割増賃金について説明した。昨今、働き方改革やコロナの影響により残業代が減ったとニュースになったが、この残業代はまさしくこのことである。本来は正しい率を支払う必要があるが適当にごまかしている企業もある。それを防ぐためにもしっかりと給与明細の確認が必要である。
 
*1:TAC社会保険労務士講座、みんなが欲しかった! 社労士の教科書 2022年度、TAC出版、2021年、75ページ

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