「社会的促進」とは?意味や使い方を簡単に解説!

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社会的促進とは

社会的促進は、オールポート(Allport,F.H.)によって名付けられた現象である。

人がある課題を行う時、他者の存在によって課題の遂行が促進されることである。社会的促進には、単に観察する他者によって課題の遂行が促進される「観察者効果」と、独立した、同じ課題を同時に遂行する他者によって促進される「共行動効果」がある。関連する現象に、他者が存在すると課題の遂行が抑制される「社会的抑制」がある。

社会的促進や抑制に対して、ザイアンス(zajonc,R.B.)は、学習理論を導入し、他者の存在があると、よく訓練された課題の遂行の場合には正の反応(社会的促進)が起こり、逆に不慣れな課題の遂行では負の反応(社会的抑制)が働くと考えた。

その他、他者からの評価に対して変化するといった考えや、課題に対する注意と、他者に向ける注意の葛藤によって起こるなどの考えもある。

例文

・スポーツ選手が本番で高い能力を発揮できるのは、練習という習熟によって、観客という他者との間に、社会的促進が起こっていると考えられる。

・ダイエットの時、家族も一緒にダイエットに取り組むと、挫折しにくくなる。これは社会的促進の共行動効果が働いたからだ。

・苦手な上司の前で、新しい企画の提案がうまくいかないのは、社会的抑制が働いているからだ。

・競輪選手が練習よりもレースで良い結果が出るのは、観客という他者と、ライバルという他者の存在が社会的促進を引き起こしているからと考えられる。

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