「ジュグラーの波」とは?意味や使い方を簡単に解説!

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ジュグラーの波の意味

ジュグラーの波とは、景気循環サイクルの1つで、平均周期約10年の中期のサイクルのこと。
主な変動要因は設備投資である。
1862年、フランスの経済学者ジュグラー(Joseph Clément Juglar)が提唱した。
ある企業が設備投資を行うと、取引会社や競合会社にも設備投資の必要性が生じ、それぞれ設備投資を行う。するとまたその関連会社にも設備投資の必要性が生じ、波及していく。各々の過程で雇用や所得が増えるため、消費需要が高まり、更に供給力をあげるための設備投資が行われ景気が上昇していく。一方で、ある時点で生産が需要を上回り供給過剰になると、設備投資が抑制され、雇用・所得の減少から消費需要が低下、景気は下降する。
一般に機械の耐用年数は10年で、次の設備に交換する時期も各企業10年前後に集中して重なる。これがジュグラーの波の周期が約10年になる理由のひとつである。
また、景気の波が顕著化する理由として、設備投資開始後、需要の方はすぐ伸びるのに対して、生産能力が実際に拡大するまでには一定の期間を要することが挙げられる。需要のピークと生産能力のピークにはタイムラグがある。仮に設備投資を開始してから需要に減速が見えたとしても、一度開始した工事は途中で中断するわけにいかず、計画通り最後まで行われる。そのため、需要に対する生産能力過剰がどうしても生じてしまい、この過剰の発生と消化の過程が景気循環の波を一段と大きくしている。

例文

コロナショック後の経済回復と、ジュグラーの波の上向き波動が重なり、今後数年間景気は上向くだろう。

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