「レポートの書き方って難しい…」
「そもそも、レポートで大切な部分ってどこなの?」
大学でレポートの課題を出された大学生の多くは、このように悩んでいるのではないでしょうか。
大学生になると、授業ごとにレポート課題が出されていきますが、どんなレポートが高評価をもらえるのか分かりませんよね。
レポートの書き方で一番大切なのは本論になりますが、序論と結論の流れに一貫性を持たせることで、レポートの質をあげることができるのです。
そこで今回は、大学生のレポートの書き方についてご紹介していきます。
レポート全体の構成とは?
レポートを書いていく上で最初に学ぶのは、レポートの全体構成です。
一般的に、大学の学科に関わらずレポートの全体構成は決まっています。
レポートの全体構成の書き方①タイトル
タイトルを書いていく上で重要視していことは「一目で何のレポートなのか分かる」ことです。
一般的に、タイトルの文字数は20文字前後と言われているため、簡潔に伝えていく必要があります。
また、タイトルには「!」「?」「。」などの記号を使わずに書いていくことが大切です。
タイトルの付け方のアドバイスは、大学の先生によって変わっていきますが
- 本文の要約をさらに短くする
- レポートの問いかけをタイトルにする
このようなことを考えていくことで、レポートのタイトルを書きやすくしてくれます。
タイトルを書くときの注意点としては「〇〇について」などの抽象的な表現にしないです。
レポートの全体構成の書き方②序論・問題提起
序論(はじめに)では、レポートの全体像を書いていきます。
後ほど詳しく説明していきますが、序論の内容として
- テーマを選んだ背景
- 重要な概念や問題の提起
- どのような展開で進んでいくのか(研究方法など)
このようなことを書いていくことで、大学の先生に「こんな内容で進めていきます」と、断言することができるのです。
レポートの全体構成の書き方③問い・仮説
仮説とは、レポートのテーマに対する「こんな研究がされている→このようなことから〇〇と考えられる」などのような流れで書いていくものです。
一般的なレポートの仮説の書き方として、まず最初にテーマに対する「問い」を立てていく必要があります。
この問いを立てていくためには、授業中の内容を振り返ってみたり、自分が気になるところの分野を調べていくことで「自分は、どのように考えるか」と考えていくのです。
また「良いことなのか、悪いことなのか」「なぜ、そうなっているのか」と書きやすくするコツです。
この問いができたら。次に仮説を立てて検証していくことで、問いの答えを出すことができます。
レポートの「問い・仮説」を書くときの注意点としては、しっかりと「どのような流れで、どの答えに着地したいのか」を考えておかないと、問いを立てるために調べていく作業で終わってしまいます。
そのため、事前に下書きや流れを作っていくことが大切です。
レポートの全体構成の書き方④目的
目的では「どうように実験を行うのか」「この実験で、どのようなことが分かるのか」を書いていきます。
目的は、章に見出しを細かく付けていき、問題点を挙げながら具体的な目的を書いていくのです。
また、この目的に対して、これまでに実施されてきた研究・実験。
その研究による成果・実態を明記していきます。
さらに、事前に「どのような結果が予想されていくのか(仮説)」や結果の処理の方法も再度書いていくことで、大学の先生に読みやすいレポートの書き方になります。
レポートの全体構成の書き方⑤実験の方法
実験の方法では、観察対象や調査方法、実験器具や実験の手順について詳しく書いていきます。
実験の方法を細かく書いていかないと「これでは、この結果にならない」と評価が下がってしまうこともあるので、何回も見直しつつ書き出していくことが大切です。
実験の方法に書いていく詳しい内容は、以下の通りです。
【実験の方法に書くこと】
・被験者:テストなどの実験を受けた人(プロフィール、性別、平均年齢、人数)
・実施日:調査日した日付
・実験の材料:質問紙やテスト、実験器具、調査内容
・実験の手続き:実施した場所や時間、人数、方法を時系列で書いていく
・結果の処理方法:データをどのように分析していくのか、どのように結果に導かせていくのか。また、利用した統計の手法やソフトウェアの明記。
レポートの全体構成の書き方⑥結果
結果に書いていくことは
・計算・数値の結果、統計から得た検討の結果
・結果から推測されることや意見
この2つの章で分けてレポートを書いていくことで、実験結果と自分の問題提起の答えを導き出すことができます。
また、結果には、例え自分の考えと違っていても「事実」を中心に書いていき、自分の主張は控えめにしていくことが大切です。
【結果を表現していく方法】
- 表を参照しながら説明する
- 図やグラフを用いて説明する
- 文章で一連の流れに沿って説明する
レポートの全体構成の書き方⑦考察
考察は、自分の意見を述べるのではなく、結果から得たモノを分析して「何がわかっていくのか」「どのような影響が今後期待されるのか」を書いていきます。
一般的な考察の内容として
- 一般的な知識を書いていく
- 目的からどんな結果になったのか
- 同じ実験と比較して、どこが違うのか
このように書き出していきます。
考察を書いていく上で注意したい点として「新しい事実を出す」ことは避けるようにしましょう。
考察は、あくまで結果に基づいた考えです。
そのため、客観的事実を書き出していくことが大切なのです。
レポートの全体構成の書き方⑧参考文献
参考文献とは、レポートを書いていく上で参考にした「著作物・書籍・研究論文」などを指します。
この参考文献を書き忘れてしまうと、自分のレポートの質を下げるだけではなく信憑性までもなくしてしまう可能性があります。
【参考文献の書き方】
- 書籍:著者・書名・出版社・発行年
- 論文:筆者・表題,・雑誌名・発行年月
- 学会発表:筆者,・表題・開催年月日.
このように、参考文献はレポートの最後に書いていくやり方です。
一方で、引用文献は「文中・文末」に表記していきます。
また、レポート内の引用割合は2〜3割程度が妥当だと言われています。
【引用文献の書き方】
引用箇所に
- 著者名
- 発行年
- 書名
- 版表示
- 出版地
- 総合ページ数
レポートの評価は「序論・本論・結論」の書き方で決まる!
「レポートの評価を少しでも上げたい!」
「レポートの書き方が分からないから、もっと簡単に教えて欲しい」
レポートは、たくさんの情報からテーマを決めて必死に書いていくため、多くの大学生がこのように思っているのではないでしょうか。
レポートの評価を上げていくためには。参考文献なども記載が必要となります。
しかし「序論・本論・結論」の内容がしっかりしていないと、レポートの質が落ち、大学の先生から「結局なにが言いたかったの?」と言われてしまうのです。
そこで、ここからはレポートの質を上げていく「序論・本論・結論」の書き方についてご紹介していきます。
レポートの質を上げていく序論の書き方
序論とは、先ほどもご紹介しましたが「レポートの全体像」を書いていきます。
なぜ、そのテーマを選んだのか。
その考察によって、何が変わっていくのか。
このようなことを書いていくことで、大学の先生に「このような流れ・内容です」一目で分かるようにしていくのです。
一般的に、レポート全体の序論の割合は10~20%程度と言われています。
また、この序論は「共感」を得ることが目的なため、自分の考えだけを書いていくのはNGです。
【序論の書き方の例】
- 背景:「最近の日本では、〇〇ようなことが起こっている」
- 問題点:「それなのにも関わらず、〇〇がされていない」
- 目的:「そこで、〇〇について考察をしていく」
- 概念(難しいキーワードがあったら):「本レポートで言う〇〇とは、〇〇のことを指す」
- 予告:「以上のことから〇〇について考察し、〇〇について検討していく」
レポートの質を上げていく本論の書き方
本論では、序論で「〇〇のような問題がある」と提起したことについて、研究論文や書籍などを参考に客観的事実を書いていきます。
本論は、全体の60~80%程度の分量を割くのが一般的です。
レポートの質は本論で決まってくるため、レポートの評価も大きく左右されていきます。
そのため、引用などを持ち入りながら説得力のある内容にしていくことが大切なのです。
ただ、多くの大学生がやりがちな章を細かく切り過ぎてしまうやり方は、単調になりやすく「論理的な流れ」を止めてしまうため注意が必要です。
そのため、論理的な内容や流れにしていくために一般的な本論の章は「2〜3章」が妥当だと言われています。
また、そのほかの注意点としては
- 自分の主張と研究から得た事実を分けて書いていく
- 自分の主張は、データを提示して裏付けていく
- 具体例を書いて抽象的な表現を避ける
- 難しい言葉は、しっかりと注釈を入れていく
- 言い回しを考えて簡潔に書いていく
このようなことから、レポートの本論を書く前には、箇条書きなどでしっかりと流れを確認していきましょう。
レポートの質を上げていく結論の書き方
結論は、本論の結果を述べてから「自分の意見・考え」を書いていきます。
結論のレポート全体割合は、10%前後です。
また、自分の意見を述べるときには、長くなり過ぎないように2行ほどにし、あくまで序論に対しての結論を述べていく内容で占めるようにしましょう。
そして、本論に書かれていない主張はしないことも大切になります。
基本的に、本論の内容がしっかりと書かれていれば結論も書きやすくなるため「結論が書きにくい」と言うことは「本論の内容がズレている」可能性があるのです。
そのため「結論の書き方があっているか分からない」という大学生の方は、序論と結論を続けて読むことで「変な主張や論点がズレていないか」を確認することができます。
【結論に書いていく内容】
- 目的:「〇〇の観点では…」「この研究で…」など、全体を通しての展開を簡潔に書いていく。
- 本論の要約:本論で分かった結論を再度提示していく。
- 今後の展開:「このようなことから〇〇が期待される」など、レポートの結果からかんがえられる展開を書いていく。
- 述べていない内容:「記述はしなかったが、〇〇のような論点も考えられる」など、そのほかの問題点もあることを明記する。
レポートに欠かせないPREP法とは?
レポートを書くうえで評価を上げるポイントとして「PREP法(プレップ法)」が挙げられます。
PREP法(プレップ法)とは、思いついた順番に書いていくのではなく、結論から伝えていくことで相手に分かりやすく情報を伝えていく方法です。
PREP法を分解して説明していくと
P:point:結論
R:reason:理由
E:example:根拠
P:point:まとめ
このようになっていきます。
しかし「PREP法(プレップ法)がいい」と言われても、どのようにレポートで活用していけばいいのかわかりませんよね。
レポートに活用できるPREP法の例の書き方は、以下の通りです。
- 結論(P):どんなに忙しくても、お風呂には毎日入るべきだと思います。
- 理由(R):なぜなら、お風呂に毎日入ることで1日の疲れを取ることができ、リラックス効果も期待できるからです。
- 具体例(E):〇〇の調査では、お風呂に入ることでうつ病のリスクを抑えることができると言われています。
- まとめ(P):以上のことから、私は「どんなに忙しくてもお風呂は毎日入るべきだ」と主張します。
このように、レポート書く際には「結論→理由→根拠→まとめ」に順番に書くことで、大学の先生にもわかりやすく、評価を上げることができるレポートを作成することができるのです。
レポートの書き方は、全体の一貫性を重視する
今回は、大学生のレポートの書き方についてご紹介していきました。
レポートの書き方で大切なのは、以下の通りです。
- PREP法を利用して結論から書いていくこと
- タイトルは、本文の要約を書く
- 本論を細かく明確化して書いていく
- 結論は、序論とつなぎ合わせて書いていく
上記の4つを意識していくことで、レポートをスムーズに書いていくことができるのです。
また、レポートの評価を上げていくためには「論理的な流れ」を止めないように、3つほどの章に留めておくことが大切です。
レポートは、しっかりと読み手のことを考えて書いていくことで自然と質の高い内容になっていきます。
「レポートの書き方が分からない」「評価が上がるレポートの書き方が知りたい」という方は、ぜひこの記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。