幸せになる方法
ほとんど全ての人にとって生きる中で幸せを追い求めているだろう。お金を持てば幸せとか、美人の奥さんがいれば幸せなど、様々な意見がある。しかし結局のところ、幸せとは何で、何をすれば幸せになったと言えるのだろう。
まず、第一にお金はあったほうが幸せになれると考えらえる。借金や、ギリギリの生活費で生きている人間はそもそも、幸せを感じる余裕がない。死ぬときの後悔で最も「もっと自由に生きればよかった」というものが多いようだ。つまり、お金に支配される生活からは一刻も早く脱することで幸せは近づく。しかし、もちろん健康への配慮も忘れてはならない。健康な体こそが、幸せの基盤になる部分だからだ。そして、稼げば稼ぐほど良いというわけではない。今回のデータでは年収800万円程度が最も幸福度が高いと言われている。多いほどむしろ、詐欺や運用などの心労が大きくなるものと思われる。次に、お金の使い方として人は経験にこそ喜びや幸福を感じることが分かっている。高級品、ブランド品などを買った瞬間が人生で1番幸福だったことの挙げる人は少ない。海外旅行に行った事、スノーボードに挑戦してみたことなど、経験に対する幸福は高い。経験の中での感動が思い出され、その後の人生においても思い出としてその人を幸福にしてくれる。物にお金を使うと、勝った瞬間の幸福が最高潮に達するが、数か月後にはその感動も薄れ、忘れる。物に対するお金の消費を否定するわけではない。しかし、経験のほうが幸福をより多く感じれるという話だ。その他に、高い幸福を感じることができるお金の使い方として、人のために使うという方法がある。カナダのサイモンフレーザー大学の実験で、人のためにお金を使ったほうが、自分のために使うより明らかに幸福度が高かったことが分かっている。自分が誰かに貢献できたという事実がその人を幸福にするのだろう。これは、金額に関しては多くても少なくても幸福度に差はなかった。成功者たちが募金するのは、その使い方が自分の幸福に繋がることを知っているからなのかもしれない。
幸せになる方法として、主にお金の多さと、その使い方の視点での幸せになるための方法を見てきた。使い方は、他人のためにお金を使うこと、経験にお金を使うことという主に2つの方法がある。当たり前に知られているようで、実際このようなお金の使い方をしている人は多くはない。実践できるかで、大きく未来が違っているかもしれない。
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「99.9%は幸せは幸せの素人」 星渉、前野隆司:著 2020年11月出版
KADKAWA:出版社 心理学