「人生とは何か？」- 守られた生活よりもリスクを取り、自分らしく生きることの意味-

私たちは共同体に生きるために、まずは自身を守ることから始める。勉強をし、職を得て、生活の基盤を築くことが若者たちには求められる。しかし、常に安穏とした生活に固執することは、本来の人生を生きる上で大きな機会損失となるかもしれない。

一般的には、道徳的や宗教的な観点から自由は「善」と同義である。ただし、哲学的に見れば自由は、あくまでも、思考や行動を自発的かつ意志的に行使することと関連している。人々は、自由という大きな概念を考えることで、人生の全体像について多くを学ぶことができる。

自由な人生を生きることは、リスクを払うことと密接に関わっている。すなわち、自由を有するために、責任を負い、人生の諸相を拒絶する必要がある。リスクを負うことには、不確実性や不安が伴うが、そのような状況から逃げることは、本来自由であるための扉を閉ざしてしまうことにつながり、自由を制限してしまう。

また、科学の発展などにより、選択肢が増え、自由が激増しているが、そのような状況下での自由の扱い方が、人々を将来に向かってより責任ある存在に導くものである。たとえば、女性の社会進出が成功した要因の一つは、自由を保障する科学技術の向上にある。この状況下において、挑戦とリスクを取って、自由な人生を生きることができるようになったのだ。

自由な人生を生きる上で、人々はリスクを取らなくてはならない。とはいえ、リスクを取りながら「自分らしく」生きることこそ、真の自由であり、本来の人生であると思われる。自分自身に「YES」を言う勇気を持ち、「NO」と言う勇気も持って、人生を生きることが大切だと考え、自由と責任を自覚して、積極的に生きていくことが大事である。