タイトル：人間とは何か？-哲学の視点から考える-

人間とは一体何であるのだろうか？この問いに対する答えは、哲学においても重要なテーマの1つである。しかし、この問いに答えるのは極めて困難であると同時に、人それぞれの生活背景や文化、信仰、の影響を受けてこそ考えられるものでもある。

そこで、本レポートでは、「人間とは何か？」という哲学的テーマを掘り下げ、複数の哲学者の意見を考え、自身の意見を述べる。

まず、哲学者アリストテレスは、人間を「理性を持った動物」と定義している。人間は動物の一種ではあるが、人間が他の動物と異なる点は、感覚・知覚・思考といった知的活動を行えることにあると考えられる。つまり、人間は理性を持って生きる存在であるとされる。

一方、哲学者カントは、人間を「自由な理性的存在」と定義している。カントによれば、自由意志を持った人間こそが「人間」であるとされる。自分自身が自由意志によって自己を支配・操作できることが、自由な理性的存在という属性に基づく。

また、哲学者マルクスは、「人間は社会的動物である」と考えている。人間が社会的動物であるためには、共同体に属し、社会で共同作業を行うことが必要である。社会と相互に依存しなければ生きていけないこと、つまり人間は社会的存在であるとされる。

しかし、これらの哲学者たちの考えに反し、存在主義哲学者サルトルは、「人間とは存在そのものである」と主張した。サルトルによれば、人間は他の動物と異なり、自己を自由に変革する能力が与えられており、自己によって自己を定義することができるとされる。つまり、人間は存在そのものであるということである。

以上の哲学者たちの意見を総合すると、人間とは理性と思考、自由意志、社会性、自己であるということが言われる。しかし、人間とは何か？という問いに対する答えを決定付けるような根本的な考え方・理念は存在せず、多様性があることにも言及すべきである。

自己が何者か、社会に属することで自分を見つけることができる、ということから、人間は常に自己と向き合っていかなければならない。哲学という分野で、人間の本質的な問いに対し、常に向き合っていかなければならないとされるのも、そのためではないだろうか。