「現代史の中でも転換点となった911事件」

2001年9月11日、世界最高層ビルであったツインタワーがテロリストによって破壊される事件が起こった。アメリカ国内で犠牲者が3000人以上に上り、アメリカをはじめとする世界中に深い傷を残すこととなった。

この事件は、アメリカにとってだけでなく、世界の歴史にも大きな影響を与えた。アメリカは、同時多発テロ後の世界情勢を一変させる、強力な対テロ戦争を開始することとなった。

アフガニスタンにおいてアルカイダの拠点を設けるテロリストの退治を目的に、アメリカは自国の軍事力を投入。その後の中東地域の混乱や、イスラム過激派組織の台頭といった問題が表面化した。また、アメリカ以外の先進国でも同様の対テロの動きが広がった。

さらに911事件は、アメリカの世界的な影響力を揺るがすこととなった。同盟国の国々は、アメリカの内向きの行動や外交政策による不信感を抱くようになっていった。一方で、イスラム圏ではアメリカへの反感が高まり、アメリカのイメージが急速に悪化した。

911事件は、アメリカが世界中に対する影響力を発揮することを目的として発生したと考える人もいる一方で、その出来事は、アメリカ自体を変革させるきっかけになったとも言える。同事件以降、アメリカ人は外敵に対する警戒心を強める一方、国内の課題解決を図るために一致団結するようになった。アメリカにおいて、法律が国民の安全よりも優先される事態が起こったり、マスコミによる報道の摩擦が生じるなど、911事件がもたらした問題点は数多くある。

911事件は、アメリカだけでなく、世界中の影響力を持つ現代史上の転換点であった。対テロ戦争やアメリカの政策転換、アメリカの国内的な社会的変化、アメリカの外交政策や国際関係の変化など、911事件の影響は広範囲に及んでいる。