タイトル：「存在するものとは何か？」

序論：
人間は、自らや周りの物事を認識、理解するために様々な問いかけをしてきた。中でも、「存在するものとは何か？」という哲学的な問題は、古代から現代に至るまで人々の関心を引き続けている。しかし、この問題には依然として明確な答えが存在せず、複数の意見が対立している。本論では、存在するものとは何かという哲学的問題を探求し、実際に存在するとされるものを例に取りながら考察していく。

本論：
初めに、物理的な存在について考えてみる。物理学的には、物質とは原子、分子、電子などから成るものであるとされる。しかし、物理的存在とはどのような定義か考えると、それは単に物体が占める空間に存在することが必要であるということになる。これは、物理的存在だけでは人間が周囲の物事を認識するのに不十分なことが明らかになる。つまり、存在するものとは物理的な存在だけではなく、非物理的なものも含まれるのではないかと考えられる。例えば、愛や恐怖といった感情や、人間の思考、文化、社会制度など、目に見えないものでもそれらが存在することは疑う余地がない。

しかし、これらの非物理的な存在についても、その存在の根拠は明確に示されていない。例えば、「愛が存在する」と言われても、その存在を物理的に証明することはできない。同様に、「善」「悪」といった道徳的な概念も、客観的ではなく主観的であることから、その存在については議論が続いている。

また、存在するものには時間の概念も含まれる。未来に存在するものや、過去に存在していたものといった例が挙げられる。しかし、時間自体が主観的であるため、その中で存在するものが明確に定義されることは困難である。例えば、「未来に私が結婚する」と言われたとしても、実際にそのことが起こるのかどうかはわからない。

結論：
以上のような考察から、存在するものとは明確に定義されることが困難であることがわかった。物理的存在と非物理的存在、そして時間といった概念が複雑に絡み合っており、一つの簡単な答えを提示することはできない。しかし、人間が自己認識や周囲の世界を理解するためには、この問題に対する考察が必要である。そして、決して答えの出ない問題であるために、様々な人々が集まって意見を交換し、改めて探求していく必要があると言える。