タイトル:日本の産業政策の歴史と現状
序論:
日本は戦後急速な経済発展を遂げ、その要因の一つが産業政策であった。ここでは、日本の産業政策の歴史と現状について概説し、日本が今後どのような産業政策を打ち出すべきかまで考えていく。
本論:
日本の産業政策は、戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、政府主導の経済発展戦略として実施されてきた。復興期には、産業界への直接的な指導として重化学工業を主体とした産業集団化政策が展開された。高度経済成長期には、重点産業育成政策が始まり、自動車・電子機器・鉄鋼などの優良産業を選定し、独自の技術開発と海外市場進出を促す政策が進められた。
しかし、バブル期を迎えた80年代後半から、国内景気低迷や人口減少、グローバル化・IT化の進展に伴い、産業界においても多様化・グローバル化が進んでいった。このような状況に対応するため、産業構造の転換を進める産業再生機構(IR)が設立され、中小企業支援政策や金融政策の改革が実施された。
現在、日本の産業政策は、グローバル競争力の向上・価値創造の促進・イノベーションの浸透などを目的として、「産業競争力会議」のもと、産学連携・分野横断的な取り組みを推進している。
結論:
日本の産業政策は、過去から現在に至るまで、国家的な視点から総合的な経済戦略として展開されてきた。多様化・グローバル化する現代社会においても、日本の産業界は、独自の技術・製品開発や海外市場の開拓を通じて、世界的な競争力を保っていくことが求められている。今後は、特にイノベーションの推進や国際規格の確立など、より強固な拠点作りが進められることが期待される。