近代哲学の父、「私思う、ゆえに私あり(Dubito, ergo cogito, ergo sum)」—- デカルトの哲学
はじめに
17世紀のフランスで生きた哲学者、レネ・デカルトは、近代哲学の開祖とされます。彼は、複雑な哲学的問題に対して科学的な方法を適用し、普遍的な哲学原理に辿り着くことを目指しました。本論では、デカルトの哲学思想について、序論、本論、結論の3つの部分に分けて考察します。
本論
デカルトの哲学思想について考える上で、彼が一番有名な発言である「私思う、故に私あり(Dubito, ergo cogito, ergo sum)」は欠かせません。これは、「疑うことができる」ということによって自分の存在を確信するということを意味しています。デカルトは、この存在の確信を前提に、科学的な方法を適用し、真理を追求しました。
彼は、近代哲学における心・体の二元論を提唱しました。つまり、心と体は別々に存在し、互いに独立したものであり、人間の本質は知性にあると考えました。彼は、人間が自由に判断し、自己決定することができる存在であると主張し、神の存在によって守られているという信念を持っていました。
また、デカルトは、形而上学的な素朴な実在(例えば物体)には深刻な疑義を呈しています。物質は、空間の中に存在するものであり、空間的な拡張性を持っているため、理性的に考えればその限りによって位置を表現することができると考えました。しかし、彼は物体や場所に限定されることがない、対象の本質についての理解を追求することを主張しました。
結論
デカルトの哲学思想は、科学的な方法を適用し、理性的な考察に基づいて普遍的な原理を追求することを重視します。彼は、自己決定と自由意志、神の存在によって守られた人間の存在、物体にとらわれることない対象の本質の追求を主張しました。
最後に、デカルトの哲学思想は、彼の時代から現代に至るまで、大きな影響を与えています。科学の発展とともに、彼の方法論が更に重要性を増しました。デカルトの思想は、科学と哲学が融合する重要な一歩となりました。