こんにちは、レポトンです
「面接でどこまで質問してよいのかわからない」「答えにくい質問をされたらどうすればよいのか」とお悩みではないでしょうか?
そこで今回は、厚生労働省の指針をもとに、面接で避けるべき質問の具体例や、適切な質問への言い換え方、応募者が困ったときの対処法をわかりやすく解説します!

この記事は次のような人におすすめ!
- 採用担当者として、面接質問を見直したい人
- 応募者に失礼のない質問例を知りたい人
- 面接で答えにくい質問を受けたときの対処法を知りたい人
この記事を読むと、面接で避けるべき質問と、その理由、実務で使える言い換え例がわかるようになりますよ
公正で納得感のある採用を実現したい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
それではどうぞ!
1. 厚生労働省が示す面接質問の基本ルール
厚生労働省は、採用選考について「応募者の基本的人権を尊重し、応募者の適性・能力に基づいて行う」ことを基本的な考え方として示しています。企業が確認すべきなのは、募集する仕事を遂行するために必要な知識、経験、技能、意欲などです。本人の努力では変えられない属性や、職務と関係のない私生活を理由に、採否を判断することは適切ではありません。
質問は職務との関連性を基準にする
面接質問を作成するときは、「その回答が仕事内容や必要な能力の確認に本当に役立つか」を基準にしましょう。たとえば、営業職で顧客対応の経験を尋ねることは職務関連性があります。一方、家族の職業や住んでいる地域を尋ねても、通常は仕事の能力を判断する材料にはなりません。質問項目は事前に統一し、面接官の興味や雑談に任せないことも重要です。
「聞かない」だけでなく、記録や運用も見直す
不適切な質問は、面接官本人に悪意がなくても、応募者に圧迫感や不利益を与える可能性があります。採用担当者は、質問例と避けるべき項目を研修で共有し、評価表にも職務に関係する評価軸だけを設定しましょう。なお、厚生労働省の指針は、質問を一つ聞いた時点で直ちにすべてが違法になるという単純なものではありません。しかし、採用選考の公正性を損ない、差別につながるおそれがあるため、慎重な運用が必要です。
2. 面接で避けるべきNG質問の具体例
ここでは、厚生労働省が示す「本人に責任のない事項」や「本来自由であるべき事項」に関係する質問を中心に紹介します。質問の表現だけでなく、雑談の流れで自然に尋ねた場合も、採否に影響するような扱いは避けなければなりません。
家族・家庭環境に関する質問
「ご両親の仕事は何ですか」「家族構成を教えてください」「配偶者は働いていますか」「お子さんの予定はありますか」といった質問は、職務能力とは直接関係しません。家族の職業、続柄、収入、健康状態、家庭の事情なども、原則として採用判断の材料にするべきではありません。育児や介護の状況を一律に尋ねるのではなく、勤務条件を具体的に示し、必要な確認だけを行うことが大切です。
出身地・住居・本籍に関する質問
「出身はどちらですか」「本籍地はどこですか」「今の住所はどの地域ですか」「この地域に住んでいる理由は何ですか」といった質問も注意が必要です。出身地や居住地を、人物評価や採否と結びつけてはいけません。通勤可能性を確認する必要がある場合は、「勤務地までの通勤は可能ですか」「始業時刻に間に合う通勤方法を確保できますか」のように、勤務上必要な点に限定します。
思想・信条・宗教などに関する質問
「支持している政党はどこですか」「どの宗教を信仰していますか」「人生で大切にしている思想は何ですか」「労働組合に入っていますか」といった質問は、思想・信条や信教の自由に関わります。また、愛読書、尊敬する人物、休日の過ごし方なども、聞き方や評価への反映方法によっては、思想や価値観を探る質問になり得ます。趣味を尋ねる場合も、会話のきっかけにとどめ、合否の判断材料にしないことが基本です。
健康状態・性別・結婚や妊娠に関する質問
「持病はありますか」「病院に通っていますか」「結婚や出産の予定はありますか」「女性だから長く働けないのでは」といった質問も不適切になりやすい項目です。健康情報はプライバシー性が高く、職務上の安全確保など、合理的で具体的な必要性がある場合に限って慎重に扱う必要があります。性別、年齢、婚姻状況、妊娠・出産などを理由に、採用や評価で不利益を与えることも許されません。
3. なぜNGなのか|応募者の人権と公正な採用
不適切な質問が問題になる第一の理由は、応募者の基本的人権やプライバシーを侵害するおそれがあるためです。応募者には、仕事と関係のない個人情報を答えない自由があります。面接という立場の強い場面で質問されると、断りにくさから本意ではない回答をしてしまうこともあります。採用担当者が軽い気持ちで尋ねた内容でも、応募者には差別的な評価を受けたと感じられる可能性があります。
採用の公平性を損なうリスク
家族、出身地、信条、性別などを質問すると、面接官が無意識の偏見を持ち、能力とは無関係な情報で応募者を評価するリスクが高まります。さらに、同じ基準で選考されていないと受け止められれば、企業への信頼も失われます。応募者の属性ではなく、職務に必要な行動や実績を比較できる仕組みを整えることが、公平な採用につながります。
企業側にも法令・信用上のリスクがある
採用選考での差別や、男女雇用機会均等法などに関わる不適切な取扱いがあれば、行政への相談や企業イメージの低下につながる可能性があります。面接内容が口コミやSNSで共有されることも珍しくありません。応募者を尊重する質問設計は、トラブル回避だけでなく、必要な人材を正しく見極め、入社後のミスマッチを減らすためにも有効です。
4. 採用担当者が使える適切な質問への言い換え
避けるべきテーマがある場合でも、職務上必要な確認までできなくなるわけではありません。ポイントは、個人の属性や家庭事情を掘り下げるのではなく、業務遂行に必要な条件を具体的に尋ねることです。以下のように言い換えると、質問の目的が明確になり、応募者にも答えやすくなります。
- 「家族の理解はありますか」→「繁忙期に月数回、所定の時間外勤務をお願いする場合があります。対応は可能ですか」
- 「お子さんがいると急に休みますか」→「勤務日に急な変更が必要となった場合の連絡や対応について、当社の勤務制度で問題ありませんか」
- 「どこに住んでいますか」→「勤務地への通勤が可能で、始業時刻に間に合いますか」
- 「持病はありますか」→「この仕事では重量物の運搬があり、一定の姿勢を続ける場合があります。業務上、配慮が必要な点はありますか」
- 「結婚や出産の予定はありますか」→「長期的に働くうえで、勤務条件について確認したいことはありますか」
健康や障害に関する配慮を確認する場合も、病名や治療内容を先に聞くのではなく、職務上の具体的な支障や必要な配慮に焦点を当てます。質問前には「選考のために、業務内容に関係する範囲で確認します」と目的を説明し、回答を無理に求めない姿勢を示しましょう。なお、募集要項に勤務時間、勤務地、業務内容、必要な資格などを明記しておけば、面接で私生活に踏み込みすぎる必要も減ります。
5. 応募者がNG質問を受けたときの答え方と相談先
応募者が面接で答えにくい質問を受けても、必ず詳細を答えなければならないわけではありません。まずは落ち着いて、質問が仕事にどのように関係するのかを確認してみましょう。「その質問は業務上どのような確認を目的としていますか」と尋ねると、面接官が質問を見直すきっかけになります。
答えたくないときの伝え方
「職務に直接関係しない個人的な内容のため、回答は控えさせてください」と伝える方法があります。勤務条件に関係する質問であれば、「業務に必要な範囲であれば回答します」と付け加えてもよいでしょう。質問の内容、日時、面接官の発言、同席者などを、面接後に記録しておくと、後から相談するときに役立ちます。無理に対立する必要はありませんが、不快な質問を受けたことは自分の責任ではありません。
相談できる窓口
採用選考に関する疑問や不安は、まずハローワークの窓口で相談できます。都道府県労働局の総合労働相談コーナーでは、職場や採用に関する幅広い相談を受け付けています。性別、妊娠・出産、育児休業などに関する問題は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が相談先になる場合があります。障害者差別や合理的配慮については、ハローワークなどの専門窓口も活用できます。緊急性がある場合や、具体的な権利侵害が疑われる場合は、法テラスや弁護士への相談も検討しましょう。
まとめ
面接では、応募者の適性や能力を見極めるために必要な質問を行い、家族、出身地、思想・信条、結婚や妊娠、健康状態など、職務と関係のない事項は避けることが基本です。採用担当者は勤務条件や業務上の必要性に言い換え、応募者は答えたくない理由を簡潔に伝えて構いません。困ったときは、質問内容を記録したうえで、ハローワークや労働局などの相談窓口を利用しましょう。
