恋愛や愛情における心理的メカニズムについて

        恋愛や愛情における心理的メカニズムについて

1.序論

 愛情、愛着、恋愛と言った感情は、誰もが一度は感じた事があるだろう。その例として、そう言った感情を感じる際、「好き」や「可愛い」と言った印象等をきっかけに、そう感じる事もある。特に恋愛に関しては、学校を始めとする集団での生活を通して、自然とそう言った気持ちに芽生えた経験がある人も多いはず。

 そのため、幼少期では自然と湧いた愛情等について、心理的なメカニズムを意識している人は少ないであろう。今回はこの愛情等の心理的なメカニズムを用いて、説明をしていく。

2.本論

 そもそも愛情関係、恋愛関係等言った言葉は、人間関係の一種である事が裏付けられる。人間関係とは文字通り人と人との関係を示す言葉であり、属性や地位等によって、各々の関係も変化してくる。愛情関係や恋愛関係もその中の一つに過ぎない。現代の恋愛心理学における研究の前提として、「人間が恋愛関係や家族を築く主な原動力となるのは、誰かと関係をつくり維持したいと感じる遺伝的欲動だという事である」(※1)とされている。この言葉を聞いた上で、自身の恋愛経験を振り返ってみると、なんとなく当てはまると感じる人もいるのではないだろうか。具体的な例としては、パートナーと結ばれ、子を授かり、子孫を残していく。極端な具体例だが、この場合もパートナーと「夫婦」になると言う事は、家族との関係を維持していく事へ結びついていく事になる。

 つまり、「好き」と言った恋愛感情の真髄には、誰かと関係性を築いていきたいという感情がある。その欲求を満たそうと、人はアクションやアプローチを仕掛けていくものである。

3.結論

 カップルと言った人間関係には恋愛があり、家族と言った人間関係には愛情がある。どちらもそう言った関係性を通して、繋がりが維持されていくものである。相手に恋愛感情を抱いた際、大抵の人は「交際」を目的に、相手へ「関わる」行動をする。そう言ったやり取りを重ねていく事で、相手からも恋愛感情を抱き、結果交際に至る関係になる。この一連の流れは、「ごく普通」と感じる事も多いが、その流れの起源には「関係を作りたい。関係を維持したい」と言った遺伝的な欲動があり、人はそう言った関係を求めて行動をしている。

4.参考文献

・ひと目でわかる心のしくみとはたらき図鑑(※1)

 2019年8月1日第1版第1刷 発行

 黒木俊秀(日本語版監修) 小野良平(訳者)

 株式会社 創元社

 P145〜146 

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