恋愛心理学から紐解く男女の恋愛に求めているもの
「恋愛をしたい」、「もしくは今いる彼女とうまくやっていきたい」これは若い人なら誰しもが持っている切実な願いである。しかし、たくさんの人を惹きつける人と、まったく惹きつけない人との違いは、顔が良いという事だけでは無いはずである。今回は、恋愛心理学という観点から、異性に対して何を求め、好きだと感じるのかを突き詰めてく。
ここで、交際相手に求める男性と女性の大きな違いに触れておこう。男性の場合重視するのは、外見が重視されている。2015年の調査では、重視するポイントとして男性は20代30代共に、50%近い割合が「外見」を重視すると回答。しかし、女性の方は20代が30%、30代が19%のみ「外見」重視という事であった。女性の場合は、「尊敬できる」「ユーモアがある」などの人柄を重視する人が多いようだ。どちらの性別でも重視されるのが、「優しさ、誠実さ」などのである。ここでは、あまり「経済力」「金銭感覚」などの部分は選ばれていない。しかし、結婚相手に関して求めるものは、大きく変化する。男性の場合は、これも経済力に関しては重点としては置かれないが、「人柄」「家事・育児能力」「容姿」などが重要視される。外見はドキドキさせてくれるものではあるが、ほとんどの時間を一緒に過ごす時はそこまで外見は重要視されないようだ。女性に関しては、「経済力」に関する関心が最も高い。18歳~34歳未婚女性に対するちょうさによると、経済力を重視するまたは考慮すると答えた人が全体の93.9%に上った。それほど、女性にとって経済力は大切なようだ。最低必要年収を20代、30代に分けた調査では、20代で年収300万円未満が全体の5.2%、300~500万円が34.3%、500~700万円が36.6%、それ以上が、17.9%である。30代の結果はむしろさらに理想が高く設定されていた。28歳になっても年収400万に達しない人が5割程度いる中でこの結果は厳しいものがある。そもそも、結婚できないのは理想が高いからという可能性も捨てきれないが、経済力をほとんど全ての女性が気にしていることは間違いない。
以上、簡単ではあったが、男性と女性の恋愛に対する心理をまとめてみた。男女間でも違いがあるが、交際相手に求めることと、結婚相手に求めることの違いも大きい。特に女性は顕著であった。そして、交際相手との結婚を視野に入れているかという質問に対しては、18~19歳の男女は50%代だったのに対して、25~29歳の男女は75%前後となっている。つまり、歳が上であればあるほど、交際相手を結婚相手としてみられている可能性が高いと考えられる。傾向がこのように顕著に出てくるのは、やはり歳や性別によって恋愛心理に特徴があるからだろう。
「恋愛心理学特論 恋愛する青年/しない青年の読み解き方」著者:髙坂康順 福岡出版
2016年出版