心理学における気分と情動について

1.序論

 仕事や家事に取り組む際、「今日はなんとなくやる気が起きない」と言った事は誰もが一度は体験した事のある出来事だろう。その理由は単に面倒くさかったり、その事前に何らかの出来事でショックを受けてそうなったり、他にも体がだるいと言った事が挙げられるだろう。そう言った場合、必ず関係してくる事が「感情」という存在である。

2.結論

 感情と聞くと、大抵の人が「喜怒哀楽」を想像するであろう。まさしくその通りなのだが、心理学ではこの感情を大きく2つに分類して考えている。それが「情動」と「気分」である(※1)。(ちなみに情緒は「情動」と、同義として捉えられる事が多い)。

 日々の生活の中で、この情動と気分の違いの事を知らずに何となく感じている人も多いであろう。しかし、その時その場面の感情は、情動と気分のどちらなのであろうか。

 情動は生起した原因が明確なことに対し、気分は原因が曖昧である。更に、生理的反応をもたらすのが情動であり、もたらさないのが気分である。生理的反応を例に挙げると、心拍数の増加や筋緊張等が該当する。それでは喜怒哀楽と言った感情はどちらに当てはまるのだろうか。それは「情動」に該当するものである。

 他に情動と気分の特徴の違いとして、短期間で消滅するのか、それとも長時間継続するのかも挙げられる。

 このように情動と気分とは、似ているように聞こえるがその本質は全く異なるものであり、その両者とも感情の枠組みの範疇である。

 ちなみに身近な人物にポジティブな人やネガティブな人は、一人ぐらいいるのではないだろうか。実はそれらは他人へ伝染する事もあり、特にイライラや愚痴をこぼす等のネガティブな様子は他人へ伝染しやすく、結果その場の雰囲気が悪くなってしまう。

3.結論

 

 私生活の中で、情動や気分を感じることが必ずあるだろう。それは人として当たり前の事である。しかし、実際に情動や気分の区別のつく人は中々いないことが多いかと思われる。

 情動や気分は持続時間が違うことが挙げられる。つまり、ネガティブの状態が時間的に長い人と行動を共にするのであれば、自身にも影響しネガティブになってしまう可能性が高い。そのため、人付き合いの際には、その人物の感情に着目し、正の感情が長いか否かを見極めることで

人付き合いで悩むことも減るだろう。

4.参考文献

○社会福祉士国家試験のための レビューブック2019年 (※1) P114

 編集  医療情報科学研究所

 発行者 岡庭 豊

 発行所 株式会社メディックメディア

 印刷  倉敷印刷株式会社

 

タイトルとURLをコピーしました