校長の民間人登用の意味
校長の民間人登用は、2000年の学校教育法施行規則の改正によって、教員免許を保持しなくても、または、教職の経験がなくても、公立学校の校長の職に就くことが可能となったことから始まる。これは、民間企業で培ったノウハウやリーダーシップ、従来の学校教育の枠組みを超えた、柔軟な発想を教育の場に流入・活用することを目的としている。実際に、2003年には、東京都内で義務教育初の民間人校長が誕生し、独自のキャリア教育を行ったことで話題を呼んだ。また、近年では校長公募という方法で、民間人の登用を進める動きがある。実際に、世界で活躍する人材の輩出、既存教職員の負担軽減など、新しい視点を推進する横浜市などが、その一例として挙げられる。
その一方で、いじめや問題行動、不登校など、さまざまな問題が起こる教育の現場で、教育の経験やノウハウのない民間人校長が、どれだけ手腕を発揮できるか、検討の余地があるといえる。
例文
・校長の民間人登用は、2000年の学校教育法施行規則の改正によって可能になった。
・校長の民間人登用は、民間企業で培ったリーダーシップや柔軟な発想を教育の現場に活かすことを目的としている。
・公募という形で、校長の民間人登用を促進する動きもある。
・民間企業の管理職経験がそのまま活かせるとは限らず、校長の民間人登用には、現在もさまざまな問題を検討する余地を残す。