「アナウンスメント効果」とは?意味や使い方を簡単に解説!

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アナウンスメント効果の意味

経済学におけるアナウンスメント効果とは、金融政策担当者など人々の心理に多大な影響を与える人物の発言が、政策自体の実質的な効果に加えて、心理面でも人々の行動に変化をもたらすこと。
例えばその国の中央銀行総裁が「政策金利を0.5%利上げする」と発言した場合、市中金利が上昇に転じるため市場マネーの流動性が下がり景気は引き締められる。これが実質的な利上げ効果であるが、企業経営者の心理では「中銀は今の景気を加熱気味とみている、これから景気を引き締めにかかるだろう」「起業や事業拡大は控えた方がよい」などと予測し、経済活動全般で慎重な行動をとる。すると景気はさらに減速する。これがアナウンスメント効果である。
アナウンスメント効果は、政策がはっきりと明言された場合に限らず、政策担当者の認識をコメントしただけでも発揮される。例えば中央銀行総裁が会見で「現在の消費者物価指数の過度な上昇を懸念している」と発言すれば、それは当局からの暗黙のメッセージであり、マーケット参加者は「次回の金融政策決定会合において0.5%程度の利上げが行われるだろう」と予測し、実際には利上げはまだ行われていないのに発言のみで株価が大きく下落したりする。これもアナウンスメント効果の一例である。

例文

外国為替市場で急速な円高が進んだが、日本銀行総裁が「直近の行きすぎた円高局面を憂慮している」と発言したため、アナウンスメント効果で歯止めがかかり値動きが沈静化した。

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