タイトル：「デカルトの哲学における認識論的メソッドの研究」

序論：
17世紀初めに活躍した哲学者・数学者レネ・デカルトは、「われ思う、ゆえにわれあり」という有名な言葉でも知られている。彼は、主体の考えることが主体の存在を証明することができると主張し、自己の認識論的方法を提示した。本論では、デカルトの哲学における認識論的メソッドに着目し、その中心的なテーマである「方法的懐疑」と「直観と演繹の方法」について述べる。

本論：
デカルトの哲学において、知識を確実に得る方法として、方法的懐疑が主要な位置を占めている。デカルトは、従来の知識を見捨て、真実を模索するためには自分自身を常に疑うことが不可欠であると考えた。つまり、信じていたことすべてに疑いを持ち、真理を見極めるための完全な「空白の状態」に至る必要があると主張した。

この方法的懐疑が遂行される過程で、思考する主体が全くの疑念をもたらすことが本来の目的であると同時に、現象的な面から見た世界像を、疑念をもって再考察することで普遍的な法則を発見することも求めている。そのことが直観と演繹の方法ということに結びつく。

具体的には、主体はまず自分の存在を確かめることから始める。それが「われ思う、ゆえにわれあり」という有名な言葉である。このように自己の存在を確実なものとすることで、主体は確実な基盤を持ち始める。そして、このときの直観的な認識（直感）をもとに、演繹的に真理を追求していく。

結論：
以上のように、デカルトは方法的懐疑を通じて、自己の存在を確かめ、直観と演繹の方法を経て、真理を発見することができると主張している。そのため、デカルトの哲学においては、主体性と確実性が重視されている。これは、現代哲学にも多大な影響を与え、認識論の発展に大きな貢献を果たしたことは否定できない。