仕事における心理学 〜チーム形成について〜
1.序論
心理学の分野はそれを細かく見てみると、色々な場面で心理学が存在する。その一部に、仕事に関する心理学がある。仕事を経験した事のある社会人のほとんどは、誰かと一緒(チーム)に働いた経験があるだろう。チームと心理学には、どのような関連があるのかを紹介していく。
2.本論
90000時間。この数字とは、一般的な労働者が生涯で仕事に費やすおおよその時間と言われている(※1)。この事から、人によっては90000時間の間、他人とチームを組みながら仕事をしていると読み取れる。
そもそもチームワークには、各個人の持つスキルが上手に作用していく事で、組織的にも有益をもたらすものである。と、言う事はチームと個人を比較した際、チームが機能する事により、個人よりも業績や成果を上げられる事ができる。つまり、それほどチームワークと言うものは組織の発展に必要不可欠な存在である。
心理学者ブルース・タックマンによると、チームの成長に必要な5つの段階を掲
示(チーム形成の5段階モデル)した(※2)。このモデルとは、チームメンバーが互いに情報を共有し、働く上での基本原則を確立する「形成期」から始まり、チームメンバーの思考や意見の食い違いが生じる「混乱期」。個人の目標より、協力して業績や成果を出そうとするになる「統一期」。チーム力がより機能し、より信頼関係が強くなる事で目標の達成をしようとする「機能期」。そして、チームとしての仕事が完了し、メンバーは解散。各々、次のプロジェクトに移っていく「散会期」。このモデルに沿ったチーム形成をしていく事で、チームとしての問題や改善、解決案等を見つけていき、よりチームとしての質の高い機能が果たせるようになる。
3.結論
チームとしての機能をより高められる中で、組織の発展力と言うものは変化してくる。業績や結果を残せるような組織になる事、雰囲気の良い職場になる事、これを達成するには、チームとして機能していく事が重要である。チームメンバーのリーダーだけでなく、各個人が「チーム形成の5つのモデル」を理解していく事で、
今後のチームの動向の見通しが持てるようになる。見通しが持てるようになると言う事は、将来を見据えて現状を把握する事ができるようになり、より良いチーム形成へと繋がる事ができるようになっていく。
4.参考文献
ひと目でわかる心のしくみとはたらき図鑑(※1)P177 (※2)P182&183
2019年8月1日 第一番第一刷 発行
黒木俊秀(日本語版監修)
小野良好(訳者)
株式会社 創元社