解離性障害の意味
解離性障害とは、精神的なショックを受けたあとに起こる、意識や記憶、自己同一性、知覚の途切れや喪失などといった、精神的な機能障害のこと。
患者自身が、解離性障害に罹患していることに気づかない場合もある。
また、その症状には、さまざまなものがある一方で、実際の症例が少ない。
心因性健忘や、いわゆる記憶喪失は、解離性健忘とよばれている。
解離性同一性障害は、多重人格障害ともよばれる。1人の人物に2つ以上の他と区別できる同一性あるいは人格状態があり、その人の行動を制御したり、個人情報の想起が困難となるような症状が発生する。
解離性とん走は、周囲の人々には予期できないような突然の放浪をするものである。
離人症性障害は、精神や身体から自己が遊離しているような感覚をもつという症状である。
これらのほかにも、シャーマニズムなどの宗教における憑依現象は、解離性障害に含まれるといわれている。
ただし、特定の文化や宗教集団の中では、これらの症状は正常とみなされる場合もある。そのため、解離性障害には、系統的なデータがない。
治療法として、精神分析によって心的外傷を意識化しながら、それに投薬を併用する方法がある。
例文
ある患者は、幼少期のトラウマによって、23人の人格が共存する解離性障害を発症した。
