アクトン卿(Lord Acton)の意味
ジョン・エメリク・エドワード・ダルバーグ=アクトン、通称「アクトン卿」(1834~1902)はケンブリッジ大学教授を務めた英国の歴史家である。一時期は下院議員としても活動しており、グラッドストン首相の思想に影響を与えたとされる。「権力には腐敗の傾向がある。絶対的権力は絶対に腐敗する」の格言で知られる自由思想家であり、哲学的には人間の不完全なる理性を礎とするフランス革命を徹底して攻撃したバークを継承している。フランス革命に端を発する思考は、ベンサムの功利主義を経て全体主義的な色彩を帯びるようになり、さらにその弟子ミルに至って社会主義に接近しているとも見られたゆえに、アクトン卿にとってバークは社会主義に対抗する思想の源泉だったのである。
例文
- アクトン卿は近代史を専門とする歴史学者であり、ケンブリッジ大学教授を務めた。
- アクトン卿は国会議員だった時期があり、そのときにグラッドストン首相との侵攻を結んでいる。
- アクトン卿は自由主義を研究して、『自由の歴史』という書物を著した。
- アクトン卿は迫りくる社会主義と対決するために、バークの哲学を経由してベンサムやミルの思想に抵抗した。