ADHDの意味
ADHDとは、注意欠如・多動症または注意欠如・多動性障害とも呼ばれ、注意力・多動性・衝動性に症状がみられる障害。不注意の特徴が強く現れるタイプ、多動性/衝動性の特徴が強く現れるタイプ、不注意と多動性/衝動性の両方の特徴が現れるタイプに分かれる。不注意の特徴としては、気が散りやすく集中ができない、1つのことをやり通せない、物事を順序立てられない、期限を守れない、忘れ物が多いなどがある。その一方で、自分の好きなことに取り組んでいるときには周りからの声掛けにも気づかない、というようなこともある。多動性の特徴は、じっとしていられず動き回る、落ち着きがないというもので、衝動性は、待つことが苦手で思った瞬間に行動してしまうというような特徴がある。このような症状による二次的な問題として、集団生活に支障をきたしたり、自尊感情の低下などから不登校などに陥ったり、反抗挑戦性障害（反抗的な態度を繰り返す）や行為障害（攻撃的な非行行為を繰り返す）などを示すこともある。原因ははっきりしていないが、生まれつき脳に機能発達の偏りがあると考えられている。治療としては、環境調整、ペアレントトレーニング、薬物療法などがあげられるが、第一にすべきことは心理社会的アプローチである。特に子どもの場合には、自尊感情が育まれないまま青年期に至り二次的な情緒障害に陥ることをできるだけ予防することが、ペアレントトレーニングの最も重要な目的である。
例文
仕事で納期を守れなかったりミスが多かったりと、とても困って病院を受診したら、ADHDと診断された。
