構造論の意味
構造論とは、フロイトの主要な理論の1つであり、人のパーソナリティがイド・超自我・自我の3つから成るという理論である。アンナ・フロイトは、イド・自我・超自我の完全な知識を得ることを精神分析の課題とした。
イドは、性欲動の源でありエスともよばれる。イドには、人の生命・性的なエネルギーであるリビドーが備蓄されており、快楽原則（不快を避けて快を求める）に沿って活動する。イドは無意識的であり、非現実的な考えや道徳に反した行動をもたらすことがある。
超自我は、親や社会の価値観によってイドを監視する。超自我は、幼少期に親との同一視やしつけによって取り込まれたものであり、後悔や罪責感といった感情をもたらす。
自我は、イドと超自我を調整する。イドが強すぎると、快楽に流されて社会への適応が困難になる。一方、超自我が強すぎると、道徳に縛られすぎて自分を追い込んでしまう。精神分析では自我の強化が目的の1つである。
例文
・構造論の視点では、超自我やイドが強すぎると不適応を起こす。
・構造論によると、人のパーソナリティは3つから成る。
・局所論と構造論を混同しないようにする。
・フロイトは構造論を図にして視覚化した。
