哲学

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マルクス・ガブリエルの新実在論はなぜ受け入れられたのか?

哲学者|ドイツ|ネオアカデミズム|ポストモダン|「歴史の発展」「人類の進化」「民主主義」「人間の自由」|文化相対主義|ポリティカル・コレクトレス|イスラム|テロ|マルクス・ガブリエルマルクス・ガブリエル(1980-)はドイツの哲学者です。2...
哲学

歴史家の問題意識と現在の展望ー宮崎市定と中国古代史ー  

使用単語:東洋史学|史記を語る|中国古代史|羽田正|新しい世界史へー地球市民のための構想|グローバル化と世界史|水島司|グローバル・ヒストリー入門はじめに宮崎市定は特に昭和期に活躍した日本の東洋史学者で、主に中国史を専門としていた研究者であ...
哲学

【歴史家の問題意識と現在の展望ーヘーゲルと『歴史哲学講義』ー】  

使用単語:世界精神|弁証法|グローバル・ヒストリー|マルクス|社会主義|はじめに ヘーゲルは、18世紀から19世紀にかけて活躍したドイツの哲学者であり、一般的にはドイツ観念論と呼ばれる哲学的潮流を代表する哲学者として知られている。 一方で、...
哲学

【ヘーゲルの弁証法と具体例ー中国の例ー】 

使用単語:歴史哲学講義|テーゼ|アンチテーゼ|アウフヘーベ|ジンテーゼ|道徳的倫理|儒家的倫理はじめに ヘーゲルは世界史にも大きな関心を持ち、主著『歴史哲学講義』では、歴史に一貫してみれる普遍的な法則を「世界精神を主体とする発展史」であると...
哲学

【ハイデガーの人間論ー「ハイデガー哲学入門『存在と時間』を読む」からみるー】  

使用単語:実存主義|フランクル|西洋哲学史|鈴木大拙|<はじめに> ハイデガーと言えば、20世紀の活躍したドイツの哲学者である。20世紀のドイツ語圏で最も影響力が大きかった哲学者と言えば、と哲学・思想系の識者に聞けば、多くの人がハイデガーと...
哲学

坂口安吾の思想の「異質さ」と現代的意義について  

使用単語:無頼派|新戯作派|堕落論|プルードン|カント|啓蒙主義|咢堂小論|アナキズム議題 坂口安吾(1906〜1955年)は、無頼派あるいは新戯作派として知られる文学者である。その人物像は、しばしば「無頼派らしい」と形容される。しかしなが...
哲学

アニミズムと親しみが融合した日本人の宗教観についての考察

使用単語:仏教|キリスト教|八百万の神|アニミズム|蘇我氏|法治国家|ISSP|序論日本人は無宗教とよく言われますが、実際はどうなのでしょうか。日本人の宗教に対するアンケートでは、62%もの人が「信教宗教無し」と回答しています。結果からは確...
史学

天才とは何かーアレクサンドロスー  

使用単語:湯川秀樹|古代マケドニア|アリストテレス|イリアス|帝王学<はじめに> 古来から天才に関しては、議論が多い。普遍的な定義を持たないが、天才とは「人類史において偉業を成し遂げた人間」として見なして大過ないだろう。日本人初の湯川秀樹は...
哲学

『日本霊異記』に施された仏教布教のための工夫-上巻第二縁を参考にして- 

使用単語:因果応報|日本霊異記|仏教布教|輪廻転生| 『日本霊異記』は、日本に仏教が伝来した後に発生した説話を集めた書物だ。貴族や役人から庶民・貧しい僧侶まで、さまざまな人物が登場する。どの説話も「善いことを行えばいずれ自分にも善い出来事が...
哲学

幽霊は存在するのか

①序論 科学技術がこれほどまで進歩した現代においても、怪談趣味を持つひとは依然として一定数存在し、それを扱う著作、ウェブサイト、動画なども無数に存在する。哲学は幽霊のようないわば「超自然的」対象をどう見るべきか。ここでは、『純粋理性批判』な...
哲学

哲学は役に立つのか

①序論 産学連携が推進され、或る学問が「実学」であることが殊更言い立てられる現代において、哲学は「何の役にも立たない」と言われることも少なくない。実際のところ、筆者自身が哲学の学生だったころにも哲学は他学部の教員からは「古典芸能のようなもの...
哲学

創世神話から思想を読む―『創世記』を例に  

使用単語:岩田靖夫|ヨーロッパ思想|ギリシアの思想|ヘブライの信仰|テクスト議題 あらゆる神話には、創世神話という類型が見られる。創世神話とは、世界や人間はなぜこのような姿としてあるのかということを述べる原因譚である。そして、これがあらゆる...
哲学

芸術もまた沈黙しなければならない  

使用単語:ウィトゲンシュタイン|論理哲学論考|近代ドイツ哲学|ヘーゲル哲学 問題提起 ウィトゲンシュタインは生前唯一の公刊書 である『論理哲学論考』(以下『論考』と略記。なお引用は『世界の名著58』「論理哲学論」より)の2・182というパラ...
哲学

ギリシア神話における女性の好奇心の転回 

使用単語:テオドール・W・アドルノ|マックス・ホルクハイマー|トロイア戦争|オデュッセウス|ギリシア・ローマ神話|パンドラの箱|啓蒙的神話序論テオドール・W・アドルノとマックス・ホルクハイマーとに依って示された神話もまた啓蒙であるという命題...
哲学

究極的関心――やり抜く力を育てるための『哲学』の重要性  

使用単語:アンジェラ・ダックワース|マッカーサー賞|グリット・スケール|ビースト訓練|松下幸之助|江口克彦|PHP総合研究所|アポロ計画|フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ|序論人生で何かを成し遂げるための『やり抜く力(グリット)』につい...
史学

The Golden Treasury読解― Miltonの哀悼歌  

使用単語:失楽園|ジェイムズ・トムソン|英文学|ジョン・ミルトン|英詩珠玉集|シェイクスピア|ルネサンス|エリザベス朝|ジャコビアン期|古代ローマ|アルフレッド・テニスン|リシダス|イン・メモリアム|フランシス・ターナー・ポールグレイヴ 英...
哲学

オタク文化についてのメタ批評ー「オタク論」の射程  

使用単語:アニメ|漫画|ゲーム|娯楽|ハイカルチャー|斎藤環|岡田斗司夫|東浩紀|議題 アニメ、漫画、ゲームを始めとするいわゆる「オタク文化」は、今や広く普及した主流な娯楽であり、また現代の日本の文化の状況をよく反映したもののひとつだ。とこ...
哲学

マインドフルネスは東洋の魂である 

使用単語:ニューロサイエンス|精神疾患|普勘坐禅儀|注意集中力|不安障害|ワードリピーティング|ソウル=メイキング序論現在、マインドフルネスは、精神疾患の治療やストレスの軽減に活用されるメソッドとなっている。もちろん、心理学やニューロサイエ...
哲学

21世紀のヘーゲル 

使用単語:ルネッサンス|内的関係|一元論|ブランダム|弁証法|独断論|反スターリン主義|ポスト構造主義|フランクフルト学派|ポストモダニズム|ネオ・プラグマティズム|カント|純粋理性批判|デューイ 問題提起 現在ネオ・プラグマティズムと呼ば...
哲学

岡本太郎作品におけるキリストのイメージ 

使用単語:美の呪力|明日の神話|キリスト|ゲルマン民族|太陽の塔序論岡本太郎の連載をまとめた著作『美の呪力』には、彼が描いた壁画である《明日の神話》に登場する骸骨にそっくりな、ヨーロッパの絵が掲載されている。それは、アルベルト・ディ・ソツィ...
史学

岡本太郎のポストモダン的態度  使用単語:チューリッヒ|万博|太陽の塔|シミュラークル|ダダ

使用単語:チューリッヒ|万博|太陽の塔|シミュラークル|ダダ序論塚原史によれば、チューリッヒで始まり、世界中に拡散していったダダの芸術運動は、文明の進歩を相対化する視点をもっていた、という。わが国で、おそらく、もっとも著名であると思われる2...
哲学

日本語で哲学することはできるか

①序論 哲学とは、どこまでも西洋由来の伝統である。それは古代ギリシアに発祥し、ドイツやフランス、イギリス、アメリカといった西洋の一部の国を主な舞台に発展してきた。興味深いのは、或る国における哲学の発展が必ずしもその国力とは比例しないように思...
哲学

複製技術時代のダダ芸術  

使用単語:複製技術時代|ダダ|芸術|印刷物序論20世紀の美術史を方向づけた、ダダの反芸術運動は、印刷や写真などといった、複製技術を活用した。当時の最先端技術は、表現の方法そのものを変えた。メディア技術による表現領域の拡張は、現代のNFTアー...
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「福田恆存と三島由紀夫に見る戦後保守思想」

使用単語:福田恆存|三島由紀夫|戦後保守思想|日本文化序論2020年は、三島由紀夫の没後70周年というタイミングで、三島の再評価が行われた。その回顧的な企画は、戦後の日本文化を語るためには、避けることができないような意義をもっている。しかし...
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現代の奴隷問題に対するアプローチの検証

使用単語:奴隷|人権騒動|ILO|国連SGDsやサステナブル、持続可能社会のための取り組みが世間で叫ばれるようになって久しい。他方、人身売買や児童労働、児童搾取の問題は依然として深刻である。ILO、国際労働機関が発表しているところによれば、...
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神は存在するのか

①序論 神は存在するのか。多くの神話は世界創造の物語を有しているが、西洋哲学と密接に関連してきたキリスト教もまた例外ではない。『旧約聖書』冒頭の「創世記」によれば、神は初めに天地を創造し、自らの似姿としての人類を創造して、さらにあらゆる生き...
哲学

白黒つけられない命題に立ち向かう

①序論 砂粒が積もって山をなしているとしよう。その砂山から砂粒を一つ取り除くとき、それはやはり砂山だろうか。そうだ、とだれもが答えるだろう。もう一粒取り除いても、さらにもう一粒取り除いても、それは依然として砂山と呼ばれうるだろう。それでは、...
哲学

科学者が命題を証明するとはどういうことか 

①序論 因果関係というものを、われわれはふだん当然の前提として生活しており、科学的な研究もまたこの原理の上に成立しているように思われる。それは、過去の経験からして、かくかくの原因からしかじかの結果が起こるという信念の体系である。しかし、ヒュ...
哲学

われわれは自由なのか ― 決定論を考える

①序論 或る物事には必ず原因があるはずだ。われわれは自然とそのように考える。そして当の物事それ自体が、この後に起こる別の物事の原因となる。このような考え方を、たとえばラプラスは次のように表現した。「ある知性が、与えられた時点において、自然を...
哲学

私は世界に独りぼっちなのか

① 序論 独我論(solipsism)と呼ばれる世界の捉え方がある。いくつかの変種が存在するが、たとえば、次のような考え方である。世界とは、とどのつまり、私が見聞きしていることの総体に過ぎない。すなわち、私の外に物理的-客観的世界が広がって...
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