親業の意味
親業とは、子どもを一人前に育てるという親としての役割を、効果的に果たすことができるようにトレーニングするプログラムである。アメリカの臨床心理学者トマス・ゴードン（１９１８－２００２）により１９６２年に考案された。原題は「Parent Effectivness Trainning」。カウンセリング、教育学、臨床心理学など、行動科学の研究成果に基づいている。
トレーニングの目的は、親子関係を健全化し、子どもの健やかな成長に帰することである。方法としては、子どもの困った行動に対し、親は「聞く」「話す」「対立を解く」の三つの柱を日々実践する。これにより子どもは親に心を開くことができ、親も自然体で子どもと接することができるようになる。その結果、親子の信頼関係を築き深めることができるとされる。
子どもに対し抑圧的、支配的なコミュニケーションを実践する親の増加に伴い注目を集めるようになった。親子間の問題解決に当たり、子どもの抱える問題に着目するのではなく、「親が子どもにいかにかかわるか」という親側に焦点を当てている点が特徴である。
例文
・親業を通じて親子関係が改善した。
・職場の人間関係トラブルに親業を応用する。
・子どもとの関係が悪いので、親業を実践する。
・親業に基づいて身の振り方を考える。
