日本銀行の意味
日本銀行とは、日本唯一の中央銀行(国の銀行の中心的役割)で、物価の安定と金融システムの安定を目的としている。主な役割は、国からの預金を受けて政府の資金を管理する「政府のための銀行」、市中銀行から預金の一部を預かったり、他の金融機関へ資金を貸し付けたりする「銀行のための銀行」、紙幣や貨幣を発行する「発券銀行」の3つである。具体的な業務として、①お札の発行・流通・管理 ②決済に関するサービスの提供 ③金融政策の運営 ④金融システム安定のための取り組み ⑤国の資金の取り扱い、対政府取引に関する業務 ⑥国際業務 などを行っている。また、政府から独立した存在として、金融に対する独自の判断をすることが求められており、民間の金融機関では行えない業務を行う。日本銀行の位置づけは「認可法人」であり、日本銀行法でそのあり方が定められている。設立には行政庁の認可を必要とする。また株式会社ではないため、株主総会も開催されない。明治15年に、西南戦争(明治10年)により生じたインフレーションを解消するために設立された。現在の日本銀行では、為替に対する依存からの脱却、財政政策との適度な距離感の維持などが問題となっている。
例文
日本銀行は、国の経済と国民の生活を担っていると言っても過言ではない。