遊戯療法の意味
遊戯療法とは、遊びを媒介として心理療法をおこなう方法のこと。個人療法としておこなわれることもあれば、集団でおこなわれることもある。
Ｈ．フック-ヘルムートが始めた療法である。その後、Ａ．フロイトやＶ．Ｍ．アクスラインが、その方法を発展させた。
子どもは、遊びによって自己表現をする。遊びは、創造性や心の成長を促したり、不安を解消するという治療的機能をもつ。
そのほかにも、発達心理学の分野では、Ｊ．ピアジェや、Ｆ．フレーベルが、子どもの知能の発達や、内面の表現という観点から、遊びの役割を重要視した。
したがって、遊戯療法は、子どもに用いられることが多い治療法である一方で、大人の患者にも応用されることがある。
遊戯療法は、心理学的な立場によって実践の技術が異なる療法である。遊びをつうじて、不安を解消したり、感情調節や現実へ対処する仕方を学ばせる、といった目的のうち、どれを強調するか、ということによって、立場が異なる。
実践で使われる遊具には、さまざまなものがある。それらの中でも、よく使われるのは、粘土や積み木といった遊具である。
また、箱庭療法も、遊戯療法の一環としておこなわれる。
例文
低年齢の子どもに実践させる治療法として、遊戯療法が有効だ。
