金本位制の意味
「金本位制」とは一定量の金の価値が貨幣一単位の価値と、常に等しい価値を持つ関係にあるよう設定されている貨幣制度である。例えば、1kgの金の価値は常に700万円に等しい価値として取り扱うということだ。つまり、金本位制下であればいつでも金を一定の貨幣と交換できる。この制度が「金本位制」である。金本位制が生まれた背景としては、紙幣の発行が主な要因である。金は世界中で価値の高いものとして認識されており、商取引等の支払い手段として世界中で通用するものであった。ただ、金は重量が重く持ち運びが非常に不便であった。そこで金よりも持ち運びやすい支払い手段として、各国の中央銀行が紙幣を発行した。紙幣は紙幣自体では金のように価値の高いものとして認識はされていないため、紙幣を各国の中央銀行へ持参することで一定量の金と交換することができる紙幣価値の裏付け資産として金を取り扱うようにしたのである。現在では「金本位制」は廃止され、「管理通貨制度」が採用されている。「金本位制」が廃止に至った理由としては、世界経済が大きく発展する中で、各国中央銀行の保持する金の量が不足し、紙幣と交換することが難しくなってきたためと言われている。
例文
現在では金を紙幣の裏付け資産とする「金本位制」は崩壊し、各国の「信用」を裏付け資産とする「管理通貨制度」が主流となっている。
