視覚的断崖の意味
視覚的断崖(しかくてきだんがいーThe Visual Cliff)とは、乳児や動物の奥行き知覚能力の発達を調べるために、1960年ギブソンとウオークによって開発されてた実験装置とその知覚状態の検証ことである。大人が崖の前に来ると躊躇するのに対し、乳児が崖を這うのであれば、深さを知る能力は生まれつき備わったものでないという事がわかる。知覚能力が生来のもであるか否かを知るために、先の見えるガラス台の半分に崖を作り、半分から先の崖を這うかどうかを試す実験を行った。実験の結果ヒヨコ、小羊、乳児は、崖の深さが見えた時、止まって防御的になった事から、崖側から崖の下への危険を視覚的に認識する事ができる「奥行き知覚能力」が生まれつき備わった能力であることを示唆。乳児は母親から勧められても、92％の乳児が崖を超える事を拒否した事を発見した。ちなみにこの実験で、ネズミは髭を使って崖を確認し、髭を使わない場合は、崖下に渡った。
例文
・視覚的断崖においては統計的な比較が行われた。
・ニワトリでは生後24時間以内に視覚的断崖が獲得されるといわれている。
・乳児の社会的参照能力を調べる方法として視覚的断崖が用いられる事がある。
・視覚的断崖とは「奥行き知覚能力」の実験と研究である。
